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SDGsなたちかわのおみせ

メディアなどでよく聞くようになった「SDGs(エスディージーズ」。「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、「誰ひとり取り残さない」ことを目指し、17の目標を掲げています。さまざまな取り組みがある中で、私たち一人ひとりはどんなふうに関わることができるでしょうか。
日々の暮らしの中で、何を意識して何を選び、どんな行動をするか…その選択が地球全体の将来を明るくより良いものにすることにつながるとしたら、どんなに嬉しいことでしょう。今回は、私たちの生活と切っても切り離せない「食」に注目。「貧困ゼロ」「飢餓ゼロ」「健康と福祉」などSDGsの観点から、環境や社会への配慮に取り組んでいる立川のお店を紹介します。

まごころ銘茶狭山園

地元農家のとれたて野菜のーかる

cafe sov

まごころ銘茶 狭山園さんに訊く
環境に配慮した買い物の仕方と
地球にやさしい
シンプルな暮らし

創業1951年。美味しい日本茶とともに生産者の思いをお客様に届けつつ、お茶文化を広める活動にも精力的なお茶屋さん。エコ活動にも力を入れ、「グリーンコンシューマー」として受賞したことも。代表の池谷香代子(いけやかよこ)さんにお話をうかがいました。

マイボトル持参で銘茶が飲める
「お茶バー」

コロナ禍の影響で、店頭でお客様に接茶することができなくなり、発案されたのが「お茶バー」。マイマグボトルを持参すると、税込100円で煎茶や和紅茶などをお客様が急須でボトルに注ぎ、美味しい銘茶をいただけるというセルフサービスです。海洋プラスチック問題が深刻化する今、エコバッグとマイボトルはもっとも身近に始められる「ごみゼロ」活動への参加手段ではないでしょうか。「大さじ一杯でだいたい6グラムぐらい。お茶を最後の一滴まで注ぎきると美味しく淹れられますよ」など、お茶屋さんならではのアドバイスをしてもらえるのも嬉しいですね。

マイボトルだけじゃない!
茶筒持参で計り売り

「エコ」という言葉が広まるよりずっと以前から環境や資源を大切にする活動を続けてきた狭山園さん。マイボトルのみならず「マイ茶筒」持参での計り売りを推奨しています。家庭で出た茶がらは店頭に設置された生ごみ処理機に回収して消臭剤などにリユース。地域ぐるみでアップサイクルに取り組んでいます。「いずれは計り売りのディスペンサーで茶葉を買えるようなシステムを導入したいんですよね」と香代子さん。好きなお茶を必要な分だけ、マイ茶筒で。まさにSDGsの掲げる目標と一致しています。

回収した茶殻を乾燥させた有機肥料

化学合成農薬・肥料不使用の無農薬栽培で育った不織布の紙パック入り抹茶「すっぴんちゃん」。500mlのマグボトルにパックをひとつ入れてシャカシャカ振ると、あっという間にほんのり甘くて美味しい抹茶のできあがり!夏は氷を入れて冷抹茶に、お好きなお酒でお茶割りにするのもおすすめです。毎日の暮らしの中でなるべくゴミを出さず、かつ自然で体にいいものを気軽に取り入れることから意識していきたいですね。

池谷香代子さんの
SDGsじぶんごと

私自身、留学や日本茶大使として海外生活が長かったこともあり、日本は環境問題についてもっと意識を高めていかなければと思うことがたくさんありました。お店では過剰包装をなくすなど、シンプルにできるところはできる限りシンプルにしていきたいと思っています

地元農家のとれたて野菜
のーかるさんに訊く
未来につなげる都市農業の
サスティナブルな取り組み

毎日直接農家さんを廻って地元の採れたて野菜や卵などを集荷し、美味しく新鮮な状態で販売している直売所。未来につなぐためのサスティナブルな取り組みについて、店長の佐藤広樹(さとうひろき)さんに教えていただきました。

野菜ができるまでを楽しみながら学べる
畑での農体験イベント

立川南口の活性化を目指す『株式会社 まちづくり立川 』が、農産物直売の “しゅんかしゅんか” などを営む『エマリコくにたち』と共通の理念に基づいて事業をスタート。「畑で開催する親子向けのイベントがあるんです」と佐藤さん。プログラムの内容は、東京の農家さんの畑に赴き、旬の野菜や果実を収穫して採れたての味を試食したり、農家さんの仕事の一部を体験したりするというもの。生産の現場で農産物に直接触れたり、畑の景色を見たりすることは、大人にとっても子どもたちにとっても、日々の食事の「背景」にいる人の存在や、食べ物の大切さについて知ることのできる貴重な機会といえるのではないでしょうか。

地元の農産物を
自分たちで集荷して販売!

毎日自社の車で直接農家さんを廻って集荷しているのーかるさん。「地元以外の農産物や畜産物を選ぶときは、農薬や化学肥料の使用率など意識をしますが、何より美味しいことが1番のポイントです」と佐藤さんは言います。生産地から食卓までの距離が長いほど、輸送にかかる燃料やCO2 の排出量が高くなるため、フードマイレージの低い地産地消は環境への負荷が少ない上に、新鮮でとびきり美味しい!その土地で育った旬のものを食べることの大切さを改めて考えていきたいですね。

のーかるは「都市に暮らす人たちの楽しい食卓」をサポートすることをミッションに掲げ、「つくる人と食べる人の距離が近いまちなか農業」のあり方を提案。地元の農家さんやメーカーさんの商品を販売するだけでなく「背景」を伝えることを大切にし、『背景を知ることで、日々の食卓がより豊かに楽しくなる』そんな未来を想像しながら、運営しているそうです。

佐藤広樹さんの
SDGsじぶんごと

お金を支払うことは、応援することと同義だと思うので、未来に残したい、もしくは残せる育て方や作り方、漁法かどうか、そしてそこに関わる人にちゃんと対価が払われているかどうかなどを気にかけつつ、商品を選ぶようにしています

cafe sovさんに訊く
地球環境と循環を意識した
これからの飲食店のあり方

ヘルシーなのにボリュームたっぷりなメニューとお洒落な空間が人気のカフェ。これからの時代の飲食店のあり方とSDGsな取り組みについて、店長の髙波雄介(たかなみゆうすけ)さんにお話をうかがいましょう。

sov流、
食品ロスを減らすための工夫とは?

飲食店にとって、食品ロスを減らすことは大きな課題です。食品ロスを引き起こす主な要因は、売れ残りや期限切れ、食べ残しなど。cafe sovでは、仕入れや仕込みの量に気をつけることはもちろん、冷凍を活用したり材料を他の料理に使い回したりするなど、なるべく廃棄を出さない工夫をしているそうです。「お客様が食べ残さずに済むよう、大盛りと反対に、少な目の設定もメニューに表記しています」と髙波さん。料理を作る人も食べる人も「ちょうどいい量」を意識することは大事ですね。

「大きな地球と小さな地元」の
両方を考える

「生産者の方々が自然の中で愛情たっぷりに育てた食材や、安心・安全な食品の美味しさをお客様にお届けすることが、私たちの使命」という髙波さん。理想は、生産、加工、販売、廃棄までを一環して行う飲食店経営だそうです。そのためにも、今後は卵や鶏肉を同じ農場で育てたり、シェフ自ら山梨に移住してワインのための葡萄を育てる計画もあるのだとか。育てた人や作った人の思いが伝わる食事は、より一段と味わい深く、自然の恵みによりいっそう感謝したくなるのではないでしょうか。

自家製レモンスカッシュを頼むと、紙ストローがついてきました。テイクアウトの容器なども脱プラスチックに向けてちゃんと動いているのですね。ほかにも書類のペーパーレス化も実施しているそうです。未来の地球のために、私たちもできることから一歩ずつ、進んでいきませんか?

髙波雄介さんの
SDGsじぶんごと

資源と同じように、僕は人の循環も大切だと思っています。飲食店の視点から見ると、生産者、店舗、そして地域全体が一体となって、より良い循環を生み出せるような未来をつくっていきたいなと思います

※各店舗の都合により、掲載情報(営業時間・価格等)の変更がある場合がございます。
ご来店の際は直接店舗に営業時間の確認を行なっていただいた上でのご来店をお勧めいたします。