ワインアドバイザー全国選手権大会チャンピオン!
2003年、日本ソムリエ協会が開催した第5回ワインアドバイザー全国選手権で、優勝者に輝いた荻野さん。江戸時代から続く酒屋の6代目当主であり、現在はワイン呼称資格の最上位であるソムリエ・エクセレンスとしても活躍されている荻野さんに、当時のエピソードを含め、驚くべきワインの世界についてお話を伺いました。
(※現在はより大きな枠組みに吸収された賞です)
卓球からワインの世界への華麗なる転身!
- ーー
- コンクールに出場し、優勝を目指すようになった経緯を教えてください。
- 荻野さん
- 私は元々高校、大学、社会人と卓球一筋で、世界卓球の選手だったこともあるんです。そこから実家の酒屋を継ぐことになり、ワインの勉強を始めた。ワインアドバイザー全国選手権は第2回から出場してたんですが、「順位の入った賞状をもらいたい」と思ったのが、受賞を目指したきっかけですね。
- ーー
- 卓球からワインの世界への大きな転身ですね。試験勉強は大変でしたか?
- 荻野さん
- あの頃は毎晩、深夜までソムリエ教本と首っ引きで勉強してましたね。記憶力と知識に加え、味の表現力も問われる試験ですから、自分の中にたくさん引き出しを持っていなくちゃいけないんです。
- ーー
- 本番はどんな状況だったんですか?
- 荻野さん
- その年の大会は沖縄で開かれたんですが、全国から選ばれた15人がまず筆記試験を受け、決勝は5人で戦いました。元々全国7356名のワインアドバイザーの中から66名がエントリーしたそうです。
- ーー
- 決勝ではどんな問題が出されたんですか?
- 荻野さん
- テイスティングでは、テーブルの上に並べられた5種類のグラスについて、ぶどうの品種や生産国、生産地域、収穫年などの問題が出されました。そのうち1個はワインですらなく、なんのお酒かを当てるんです。ずばり、はぶ酒でしたよ(笑)。
- ーー
- 特に難しかった問題には、どういうものがありましたか?
- 荻野さん
- 沖縄が日本に返還された記念の年にシャトー・ムートン・ロートシルドのラベルを描いた画家は誰か?といった歴史問題には、なかなか悩みましたね。サービス実技でも、ワインの特徴やアルコール度数、どんな料理に合わせると良いかといった問いに対して、正確に答えなければならないんです。
- ーー
- 教本だけではわからないことも幅広く知っている必要がありそうですね。優勝されてから何か変わったことはありますか?
- 荻野さん
- ワイン教室を開催するようになり、人との繋がりが広がりました。あいにく新型コロナウイルスの影響で現在は休止している状況なのですが、教室の再開ができたら嬉しいですね。
- ーー
- それは待ち侘びていらっしゃる方も多いと思います。
- 荻野さん
- ワインを持ち込んでレストランで食事会をするとか、あと最近は円安でなかなか難しいですけど、フランスのワイナリー巡りのツアーもできたらいいなあと。
温度管理した店内には自然派ワインがたくさん!
- ーー
- この表はなんですか?
- 荻野さん
- ワインのアロマを絵図にしたものです。フルーツやハーブ、スパイスなどに例えてみたり、おもしろいのだと煙なんていう表現もあるんですよ。
- ーー
- 奥が深いですね。荻野さんは生産者さんとの交流も大切にされていらっしゃるんですよね。
- 荻野さん
- 信念と哲学をもって農家さんが真摯に作る自然派のワインが好きですね。造り手の方はユニークな方が多いんですよ。
エスポアおぎの
立川駅南口から南下した富士見町に店舗を構えるエスポアおぎの。徹底した品質管理のもと、店主自らフランスで買い付けてきたここでしか買えないワインも多数。
詳しいお店の情報は
ご来店の際は直接店舗に営業時間の確認を行なっていただいた上でのご来店をお勧めいたします。