輝く個店
立川駅南口より徒歩3分、 “看板のない名店”があると聞いてやってきました。旬の魚介と地場野菜を味わえる、創作和食の居酒屋らしいのですが、お客さんはどうやってお店を見つけているのでしょう?なにやら面白い仕掛けがあるようです。

住所を頼りに歩いていくと、通りの喧騒をよそに洗練された佇まいの一軒が現れました。看板代わりの目印は、扉の取手に描かれた「く」の字。入る前からワクワクさせてくれます。ちなみにこのロゴは、お酒を飲んだ時の「くぅ~!」の意味も込められているそうです。

和食居酒屋と銘打ちながら、店内は料亭を思わせる上品な設え。一枚板のカウンターは調理台と高さをそろえ、料理人の手さばきを目の前で楽しめるよう工夫されています。料理への自信があるからこその、粋な演出です。

常連さんにも人気なのが、名物てーる大根。芯まで味が染み込んだ大根に、口の中でホロッとほどける牛テールが相まって、何度も口に運びたくなります。実はこの料理名、店主・鈴木さんのお名前「みつてる」と掛けたものだそう。1,300円(税込)。

とれたて・できたてがコンセプトの同店では、小山農園の地場野菜を使用。生産者の話をヒントに野菜が主役のメニューも豊富です。ほかにも豊洲直送の魚介や宮崎牛など、選りすぐりの素材を使った逸品が揃います。

写真左から、信久さん、店主の鈴木光照(すずき みつてる)さん、和嶋さん、成川さん。お料理はもちろん、細やかな心配りも評判です。
前身の「喰わせ屋みつてる」をリニューアルした同店は、創業から数えて26年目。
店主・鈴木さんは定食屋を営む家庭に育ち、自然と料理人の道へ進みました。
「独立前は複数の飲食店で腕を磨きました。『お店を持つ』という、同じ志を持つ仲間と働くのは刺激的でしたね」と振り返ります。今でも連絡を取り、相談し合う間柄だそうです。
鈴木さんがお店を構えて20年余りが経った頃、「自分が通いたいと思える店を」との思いが芽生え、2022年10月に「くわせ屋」としてリニューアル。看板は出さず、畳敷きの入口や趣ある骨董、作家物の器が並ぶ空間は、まるで別世界に迷い込んだかのよう。「人を連れて行きたい隠れ家」をテーマに、お店づくりをしたそうです。
料理は「良い素材をベーシックな調理法で」を信条に、素材の持ち味を丁寧に引き出します。季節のおすすめを聞くと、
「春頃に人気なのは、香川県産アスパラ『さぬきのめざめ』をボイルしたものです。後輩の農家が作っているんですが、柔らかくてジューシーなんですよ」とのこと。
他にも、菜の花、たけのこ、しいたけ、タラの芽、そら豆などなど、素材について尽きることなく語ってくれました。
コースは名物中心の5,000円、選りすぐりの素材を楽しめる8,000円、会食向きの12,000円の3種。+2,000円で飲み放題も付けられます。
みなさんも「く」の字を目印に、素敵な隠れ家を探しに行ってみてください。
※記事の内容は掲載時のものです。(2026年2月掲載)
| 店舗名 | くわせ屋 |
|---|---|
| 住所 | 柴崎町2-3-20 篠塚ビル1F |
| 営業時間 | 17:00~23:00(金土~24:00) |
| 定休日 | 無休 |
| 電話番号 | 042-525-8562 |
| Webサイト | https://kuwaseya628.com/ |
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